善福寺川緑地~和田堀公園を散歩写真でご案内。ほぼ毎日出かけます。毎日撮しても新しい発見があります。これは感動です。桜・芙蓉・百日紅・紅葉・鳥たちも。季節ごとの移り変わりを日々の写真でお楽しみください。


by snagai64
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

カテゴリ:③彩湖~岩淵( 1 )

 彩湖~岩淵

 過ぐる1・2回は岩淵から河口目指して下っていったわけだが、今回からは本来の源流を目指す歩きとなる。
 ただ行程によっては交通機関の便から川の流れに遡ったり、下ったりはその時々の状況で異なるが、次第に源流に近づく事になる。

 さて、今回の出発点である「彩湖」とは、さいたま市南区に位置し、対岸に朝霞市がある荒調整池の美称である。
 いつ頃からか、埼玉のいろんな呼び名に「彩の国」を頭に付けるようになったようで、「彩湖」もその一環であろう。確かに調整「池」というより「彩湖」の方が響きは良いが実態は「池」である(湖と池の厳密な区別の知識はないが)。
 ただ、響きの言い名称を与えるだけあって、水に親しむ公園としての整備は立派なものである
。その立派さはあまり知られていないがその位置は外環自動車道を利用される方には、「和光IC]から「戸田西IC」の間に素敵なワイヤーで彩られた橋を渡られるが、この「幸魂大橋」が荒川
と彩湖をまたぐと言えば思い出す方もおられるでしょう。

 今回の歩きの私の楽しみはいつも高速道路途上の橋として幸魂大橋を通過していたが、川から見上げる眺めはどうかしら?の興味も大いにありました。

 8月11日である。お盆の時期である。
 定年過ぎ無職の男が暇に任せて行楽に出かける。
 日にちは本人の勝手で良いわけなのだが、週日に朝方電車に乗るとまずラッシュがうっとおしい。出で立ちも車内のまわりに比べると少々気楽過ぎる。長年サラリーマンを続けた習性からか余計な気兼ねが働く。現役の皆様ご苦労様。そこで何となく土・日・祝に出かけることになってしまう。だから、一応お盆の時期だけに堂々と!である。しかし、一年中で一番暑い時期。何故こんな時期に出かけたのか自分でもわからぬ。

 埼京線・武蔵野線と乗り継いで西浦和駅到着。
 普段は埼玉県にご縁がない。大宮駅以外下車したことがない。勿論西浦和駅も初めて。ここから彩湖を目指す。周辺は真に特色のない風景で住宅地とやたらと車の多い自動車道が
走る。地図を何度も確かめながら歩く。
 この辺りは荒川下流域の最たるもので、交通網から川岸までやたらと距離がある。これが上流になるほど交通と川が親しく並行するようになるのだ。荒川畔を一日約10km歩くと決めても
川の出発点・終点から交通機関までが場所によってはかなりある。下流域はそうで、4~5kmは余分に見た方がよい。しかも、住宅地を抜けたりして、地図がわかりづらい事が多い。
 
 駅を出発してからしばらくしてからお腹の調子が急を告げてきた。滅多にないことだが、まずいことになってきた。住宅地や幹線道路沿いで、おじゃま出来るような便利なお店も一向に見
当たらない。でも、地図に「荒川彩湖公園」と麗々しく記載されている以上トイレの一つや二つ立派に完備しているに違いないと励まして先を急ぐ。
 ついに、堂々たるライオンズマンションの聳える住宅地の向こうにいかにも川の土手らしきものが見えてきた。土手を急いで登りきると、パッと視界が開けてきた。目の下の河川敷は広々と
した公園に整備され、彩湖と称する広い調整池、向こう岸は荒川本流の土手であろうか。勿論、予想通り一角には堂々たるトイレの家屋があり、ようやく急難を逃れたのである。

 改めて下流の方を眺めると、例の美しい幸魂大橋のピンと張られたワイヤが光り、白い水門らしきものも視界に入ってくる。岸辺には資料館らしき2階建てもある。あちこちに堂々たる案内が設置され、行政が以下にお金をかけて調整池を市民に親しめる湖のある憩いの場所に整備したかわからせようとしているようだ。しかし、堂々たる公園にしては人影がまばらであるが。
 
 もう10時半過ぎ。真夏の日はますます強さを増す。お腹の調子は気になるがその分強の行程に遅れがでている。
 ソロリ、ソロリ歩きの調子を整えつつ歩を進める。
 余談だが、何時の頃か、体調を整えるにはポカリスエットがいいと思うようになった。そこで、自販機でボトルを忘れずに購入。
 確かに池なのだが、なかなか広くて長い。上流の池と下流の池で延長は2kmくらいある。しかも、日差しを遮るものは何もない。池の縁に贅沢に作られた遊歩道をコンクリートの照り返し
に曝されながら汗をかきかき下流方向をめざし歩く。

 上下を分ける地点にこれまた立派な橋が架けてある。戦車でも平気に通れそうな作りであるが、今日は私以外は誰も渡らない。橋を渡りきると荒川本流の土手に至る。川幅はこの地点ではあまり無い。池の半分くらいか。土手道を進むが道の半ばまで夏草が進出している。多くの元気な草草を見るが、名前はさっぱり分からない。最も植物の名前はほとんど知らない。
 
 いよいよ幸魂大橋の全景が間近に迫ってくる。この土手道の前方に橋脚がある。右手に戸田パブリックゴルフコースが見える。
 幸魂大橋は予想通り川から眺めても美しい。ピンと張られたワイヤが織りなす三角の造形。少し離れているせいか、騒音もまだ気にならない。長大な橋を支えるにはワイヤを張る方式が良いのか最近よく見かける。構造的にあまり視界を遮らないので川の景色を引き立てるように見える。
 外環自動車道を通るたびにこの橋と周辺の景色に感心していたので、余計に美しく感じたのかもわからない。知ってるものをひいきする感覚かな?

 橋をくぐり、下の池の最後で再び別の橋を渡り埼玉県川に移る。地名に笹目とある。土手には荒川下流事務所作成の「荒川下流三十景」の看板があり、ここはその三十番「笹目の景」とある
。荒川に三十景もあるの?知らないものは、そんなことをた訪ねたくなる。

 ところで、幸魂大橋は河口から30km、ここ笹目の看板は28km、下流事務所は距離標識を熱心に設置しているようだ。もっとも、管理の必要であって、歩き人の便宜を考えたわけではないだろう。

 「笹目の景」の目玉は「笹目水門」であろう。笹目川と荒川本流をつなぐ水門である。支流が流れ込むたびに水門が設けられているので、大変な数になる。大水の時に逆流を防ぐのが主な
目的であると思われるがどの水門も巨大な形をしているので、水の力の大きさを推し量るようだ。
 水門に見慣れぬ標識。多分、川船の交通標識か?隅田川でも度々見かけた。

 笹目を過ぎると、おなじみの戸田競艇場が近づく。荒川の土手のすぐ傍に巨大な水路を設けてある。競艇には縁が無いが、確か普段はボートの練習場にもなっているはず。昔明治生命在籍中、会社のクラブにボート部があり、女子が強いなど聞いたことがある。

 この辺りは何故か土手の上は強風が吹く。危うく帽子を飛ばされそうになりあわてた。夏の日差しに帽子なしでは危ない危ない。

 次に現われたのは「三領水門」。プレートに1981年建設省関東地方建設局とある。
 やがて、鉄道橋が見えてきた。宇都宮線・高崎線・京浜東北線等が通る橋である。
 この辺りはゴルフ場の連続である。少し気が引けるが、人気がないと近道させてもらう。意外にゴルフ場近辺に一般道が無いことが多いのだ。一般道を犠牲にしてゴルフ場の敷地にした。そんなことはないだろうが。

 さて無断でおじゃました川口パブリックゴルフ場の敷地の彼方に3棟からなる巨大な建築群が見えてきた。
 広く青々した芝地の彼方に、青空に堂々と聳える塔。地図によると川口にある
「エルザタワー55」とある。55階なのであろう。当然市街地に建っているのであろうが、離れているので、荒川の土手の上に上半身が姿を見せている。20階から上ぐらいが見える。ここから見えるのであるから、タワーの住人(マンションと思う)も上層階の人は荒川が眺められるのであろう。今日までの荒川の景色の中で自分としては気に入った眺めである。

 時刻は3時半過ぎ。太陽の光はやや斜めに差す。
 この光線の角度は、建築物やその他の景色を立体的に見せてくれる素敵な光りなのだ。
 (余談であるが、写真好きは朝や夕方の光りを好み、その時間に撮影する。ちなみに真昼の光りはピーカンと称して、フラットな印象となる)

 4時近くになり、荒川と隅田川を分ける岩淵に近づいた。
 公園の一角では釣り人が二人。何でも大きな鰻がいると訪れた親子に話していた。この辺り
は荒川でも川幅が広く、いかにも水深がありそうで、いろんな川魚も生息しているのであろう。ゴルフ場ばかり通過してきたので、釣りの話を聞くと、いかにも川にふさわしいと、ほっとする。
 
 さすがの夏の日も大分傾けかけたころ、何故か大混雑の鹿浜橋を渡って帰路についた。
 朝方のお腹の不調が心配だったが、猛暑の中を予定通り10km以上無事歩く事が出来て、嬉しくなった。

                                      つづく

                                      2005年1月 記
by snagai64 | 2005-04-19 18:42 | ③彩湖~岩淵