善福寺川緑地~和田堀公園(写真散歩):番外編:芝桜
2005-06-07T10:59:35+09:00
snagai64
善福寺川緑地~和田堀公園を散歩写真でご案内。ほぼ毎日出かけます。毎日撮しても新しい発見があります。これは感動です。桜・芙蓉・百日紅・紅葉・鳥たちも。季節ごとの移り変わりを日々の写真でお楽しみください。
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荒川を歩く:番外編 芝桜の秩父羊山公園 (2004.4.16)
http://snagai64.exblog.jp/1860525/
2005-04-19T18:55:13+09:00
2005-06-07T10:59:35+09:00
2005-04-19T18:54:36+09:00
snagai64
番外編:芝桜
荒川河畔散策連載の途中ですが、季節柄今回は、秩父市の羊公園で、芝桜を見物した記事を、番外編としてご紹介します。
4月16日、当初は熊谷から5駅目の永田を下車して熊谷まで下るコースを予定した。ところが前日どうした風の吹き回しか、準備している私に、我が家の奥様が急に同行したいと言い出た。
実は彼女は長い長い鬱病生活を続けているが、最近少しずつ回復傾向で、ウオーキングも自信を取り戻しつつあるらしい(元々は私よりもキャリアは遥かに長い)。
ただ、私の荒川散策の動機は体力維持の方便から出発しているので、まー一般的に言えば面白味に欠ける。あまり期待しないように念押しした。
井の頭線・埼京線・高崎線と時間をかけて乗り継ぎようやく秩父鉄道熊谷駅のホームに立った。大勢の人が列車を待っている。
3両連結の誠に古ぼけた電車に乗り込むと立っている人もいる盛況である。満員のだれもが楽しく語らっている。どうやら芝桜見物が目的のようある。
その様子を眺めていた我が奥様が、皆さんあんなに楽しそうにしておらるのだから、きっと芝桜は素敵に違いない。私達も芝桜を見ましょうと、予定変更のご提案。
確かに大いに宣伝されているようだし、まだ見たこともない。花は見頃が肝心だから、それも良いかな。予定の永田駅をすごして、お花畑駅まで向かうことに。
秩父鉄道お花畑駅で案内図などをもらい、近くの西武鉄道秩父駅へ道なりに進む。
駅前でさて、どの方向か?
丁度横断歩道の傍に、黄色い野球帽、緑色のジャンパー着用のいかにも観光案内風?の男性に方角を伺うと、私もそちらへ向かいますのでご一緒しましょう、との親切な申し出(やはり、
芝桜イベントの関係者だ!との予想が当たった)。
道々いろいろ聞かせてもらった。(商店会のお偉いさんの様に思われる)
①羊山公園(芝桜のあるところ)とは、その昔開拓者?により羊の牧場が営まれていた。その 後一帯が公園になり、その名が残った。現在も一角に観光用の羊の牧場がある。
②羊山に登ると、正面に武甲山の全容を見ることが出来る。
③セメント原料の石灰石採掘のため、武甲山は百数十メーター低くなった。
④現在採掘しているのは「三菱宇部セメント」「太平洋セメント」の2社である。
(秩父セメントは太平洋セメンとに吸収合併された)ただ、以前ほどセメントの需要が無いの で、採掘量は減少している。(お聞きしたことだが、首都圏のビルのコンクリートは秩父のセ メントで出来ているとか)
⑤西武鉄道が秩父まで開通したおかげで、秩父の町は大いに活況をもたらした。
(以前は秩父鉄道~熊谷経由高崎線~上野駅のルートしかなかった)
親切な案内人と公園入口で別れる。
いきなりの急坂。最近取り付けられた道路らしい。コンクリート舗装、中央には手すり、2カ所にはベンチがある。
急坂を登りきると視界が開けてくる。
駐車場や沢山の出店のある広場の向こうに色鮮やかなうねりが見えてくる。
澄み切った青空の下、ピンク・赤・白の絨毯が広がる。
正面には段々に削られた武甲山の山容が迫ってくる。
武甲山は秩父の町中どこでも姿を見ることが出来るので、セメント生産の為とは言え段々と削り取られていく姿を見せ続けられた地元の人々の感慨はいかばかりであろうと思いが起こる。
余談ですが、炭坑節に
「一山、二山、三山越え・・」
と唄われたのは、北九州にある「香春岳」である。これが武甲山と同じ石灰岩の山。
皆さんご存じの、麻生一族の経営する麻生セメントの掘削により、そのうちの一山がほぼ消滅してしまった。山の規模も違うのであろうが、大変なスピードである。もっとも、日本の石炭産業は完全に消滅してしまったので、炭坑節の歌詞と現実の姿が一致しなくても、しょうがないか!
芝桜の写真は沢山紹介されているが、武甲山との組み合わせのショットは少ないようだ。百数十メーター削られた姿を見せたくないのか?私にはスマートな姿を保ちつつ掘削されている事業者の気遣いを感じるのだが。
平日ではあるが芝桜花見シーズンのただ中と言うことか、多くの見物客で溢れている。休日はどんなに混むのだろう。
コスモスなどと異なり地面に這うように生えているので、花が風で揺れる恐れは皆無なのだが、慎重に三脚を据えてじっくり写真撮影している人も結構多い。
ただし、何処のお花畑の観光地でも見られるように、この熱心な撮影は、他の観光客の通行の邪魔になること夥しい。グループや家族、カップルの記念撮影も多く順番待ちで、素早いタイミングが要求されるのである。
公園の案内チラシによると、「色」や「様」の組み合わせデザインは秩父の有名な祭りなどをあらわしたものという。もっとも、これは上空からの「俯瞰」しか確かめようがないのだから、それは想像するしかない。
芝桜の花色はとても鮮やかななのだが、近づくとその強烈な香りに驚く。
草花の匂いの知識など知識など皆無なのであるが、どうも、日本の伝統の草花の香りで
はないように思う。悪い匂いではないが、例えばこの様な「香水」を嗅がされると私は逃げたくなるだろう。
今日持参のフィルムはモノクロであるので、芝桜のせっかくの花色は写せない。
そこで、デジカメ撮影に専念。ところが天気が良すぎ、日差しが強く、撮影具合を液晶で確かめるがさっぱり確認出来ない。
また、オート撮影だとしばしばシャッターが切れない。どうもカメラの想定以上の光量なのであろうか?仕方がないので、マニュアルに切り替える。
撮影は適当に切り上げ、芝桜畑の周辺に設けられているベンチの一つに陣取る。
その間に奥様は公園入口広場の出店に食料の買い出し。こういうときは、席取りと、買い出しとに分業できてありがたい。
昼食のメニューは、
「さくら弁当」「モロキュー」(よく冷えて味噌がたっぷりで美味しい)「地ビール(秩父ビール)」。
天気良し、空気良し、景色良し、見物客多く賑やか、とても気持ちよい昼食となる。
美味しい昼食の後、広場の「羊」と「出店」を冷やかして山を下る。
駅近くに行くと、折角「荒川散策シリーズ」に出かけてきたのだからと、私を気遣ってか、奥様が「荒川の川岸」まで行こうと言う。
中学の社会科(地理)で「河岸段丘」の地形を習った記憶があるが、鉄道線路(西武・秩父)からそれこそ段々といくつも下って、川岸に出る。
結構川幅は広く、また「さくら橋」から川面までの距離(高さ)もかなりのものである。
橋上から見下ろすと、川底が平たく露出し、岩の縞模様が綺麗だ。
長年の河川の浸食の営みが想像出来る眺めである。
澄み切った流れの近くに行きたいのだが、あいにく降り口が見つからない。しかたなく、川岸にある「さくら産業(ふとん製造業)」の駐車場の大きなトラックの陰に強い日差しを避けて休憩する。
実は荒川散策の前々回あたりから、携帯ガスコンロでお茶を飲む用意をしている。
早速お湯を沸かす。このコンロ、なりは小さいが、火力は強く、あっという間にティータイムの準備が整う。(途中の喫茶店を我慢した甲斐があった)
いい歳をしたカップルが戸外でお茶。
良い天気と空気、良き眺め、何よりも川の流れ以外には、たまに橋を渡る車の音以外は聞こえない静かな環境である。
ハイキング等では荷物は少しでも軽くが人情であるが、ガスコンロ、水筒をわざわざ持参するのは、マホービンのお茶とは異なる雰囲気の魅力が荷物の苦労を上回るからか?
(その分カメラ機材が軽くなる!)
ティータイムを終え、「さくら産業」のふとん製作の様子を窓の外から見物させてもらって、段々の坂道を西武秩父駅へ向かう。
西武鉄道の車両に乗ると、秩父の町人が西武の進出を歓迎した気持ちがよくわかる。
要するに、普通の車輌とスピードなのである。秩父鉄道のボロサ加減と、高料金が改めて頭をよぎりつつ、帰途につく。
秩父羊山公園の芝桜は平成12年から植裁されたようで、地域のボランティアの協力も盛んな様だ。花の季節は6月まで長く。まだまだ見頃が続くので、一度お出かけ下さい。その際は池袋駅からの西武秩父駅のコースが安くて早いと思います。
つづく
2005年4月記
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